資格には国家資格・公的資格・民間資格があり、さらに国家資格には業務独占資格・名称独占資格などの分類があります。これらにどんな違い・特徴があるのか解説します。

資格の種類

国家資格

国の法律に基づいて資格基準などが定められている資格で、国や国から委託された機関が資格試験を実施しています。国家資格には、さらに以下の3つの分類があります。

「業務独占資格」は、その資格をもっている人だけが実施できる業務がある資格です。例えば弁護士や公認会計士などで、資格のない人がそれらの業務をおこなうと罰則があります。

「名称独占資格」は、その資格をもっている人だけが名乗れる呼称がある資格です。例えば保育士や調理師などで、資格のない人がそれらの呼称を肩書きなどで使うと罰せられます。保育士や調理師と同じ業務を無資格者が実施することは可能です。

「設置義務資格(必置資格)」は、ある特定の事業をおこなう事業所で、資格をもっている人を必ず配置しなければならないとされている資格です。例えば保育所には保育士を必ず配置しなければなりません。

公的資格

民間団体が省庁から後援を受けて主催する検定試験や、公益法人や地方自治体が法律とは関係なく実施している検定試験などにより認定される資格です。日商簿記検定、実用英語技能検定などがあります。

民間資格

民間団体が独自に資格試験を主催し、特に公的な性質のない資格です。民間資格でも、TOEICなどは社会的な評価・認知度の高い資格です。

資格が必須な主な職業

国家資格の中で、業務独占資格に該当するものは資格がなければその職業に就くことができません。主に以下のような職業が該当します。

・医療系の仕事(医師、看護師など)
・法律と密接に関わる専門知識が必要な仕事(弁護士、司法書士など)
・職務上の危険を避けるためのスキルが必要な仕事(警察官、消防士など)
・安全管理が重要な建設・工事系の仕事(電気工事士、建築士など)